風のクロノア ムーンライトミュージアム

『風のクロノア ムーンライトミュージアム』

『風のクロノア ムーンライトミュージアム』は、1999年5月20日にナムコ（現・バンダイナムコゲームス）から発売された、ワンダースワン向けのアクションゲームです。この作品は、風のクロノアシリーズの一環であり、前作『風のクロノア door to phantomile』の続編的な位置づけですが、ストーリーにおいて直接のつながりはありません。日本国内のみでの発売です。

ゲーム概要

ワンダースワンのグラフィックス性能に合わせた本作は、完全に2Dで描かれたアートスタイルが特徴です。ゲーム内ではブロック状の「ハコ」を使ったさまざまな仕掛けが登場し、パズル要素が強調されています。このプレイスタイルは、同じく携帯ゲーム機向けにリリースされた『風のクロノア 〜夢見る帝国〜』や『風のクロノアG2』にも受け継がれています。

プレイヤーは、風玉を受けた敵や「ハコ」を運ぶことで、前方の敵を倒すか、通常の2倍の高さまでジャンプすることが可能です。また、ジャンプボタンを長押しすると、大きな耳を使って短期間空中に浮遊したり、ジャンプ距離をわずかに延ばしたりすることができます。

ゲームが進行してすべての30のビジョンをクリアすると、ボーナスステージである「EX」にチャレンジできるようになります。EXステージでは新たにタイムレコードが保持される、タイムアタックステージとなりますが、物語との直接的な関連性はありません。

ストーリー

物語は、クロノアと彼の友達ヒューポーが、美術館で月のかけらを盗まれたと泣く女の子に出会ったことから始まります。彼らは月を空に戻すために、美術館内にいる奇妙な芸術家たちが作り出した30のビジョンを攻略して、すべての月のかけらを探し出す必要があります。

ステージ構成

本作は5つの異なるワールドに分かれており、それぞれのワールドは「ビジョン」という6つのステージに構成されています。各ビジョンには3つの月のかけらが散在しており、それらを集めることで月の扉を開くことができます。また、各ワールドには30個の夢のかけらが隠されており、これを集めると次のワールド開始後にテーマ絵やBGMを鑑賞することが可能です。さらに、クロノアのライフを増やすアイテムも含まれています。

各ワールドの紹介

• - World 1: 静けきふるさと

ピクーによって描かれた草原が舞台。

• - World 2: 巨人のとりで

トレッフルが制作した巨大な彫像の世界。

• - World 3: 笑う監獄

クーフの描いたホラーコミックの世界。

• - World 4: 雲の宮殿

カホーが撮影した雲の宮殿の世界。

• - World 5: みがってな美術館

「ゲージュツ」のために月を独占した美術館の世界。

• - World EX: クロノア月光大作戦

美術館が用意した特別な難易度のステージ。

登場キャラクター

• - クロノア: 物語の主人公で、月を元通りにするために冒険に出る
• - ヒューポー: クロノアの友達であり、主にアドバイスをする役割を持つ
• - 女の子: 月がなくなって泣いていた少女
• - ピクー: 眼鏡をかけたトカゲの画家で、最初に出会うキャラクター
• - トレッフル: 巨大な彫像を作った彫刻家
• - クーフ: ホラー漫画の作家
• - カホー: 写真家で、作品に月のかけらを隠す
• - 美術館: 人々の夢を奪う生きた美術館

このゲームは、独特のアートスタイルと魅力的なキャラクター、そして多様なステージ構成が楽しめます。美術館の中で月のかけらを集めながら冒険するこの作品は、風のクロノアシリーズの中でも特に愛されるタイトルとなっています。

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